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非制限用法の関係節:カンマを1つ足すだけで、意味がガラリと変わる

非制限関係節:カンマが1つ入るだけで、意味がガラリと変わる

2つの文がほとんど同じに見えるのに、カンマが1つあるかないかで意味がまったく変わってしまう――そんな経験はありませんか?これは英語、特に関係節(relative clause)ではよくあることです。まずは、次の2つの文を比べてみましょう。

  • My sister who lives in Tokyo is a teacher.(東京に住んでいる私の姉は教師です。)
  • My sister, who lives in Tokyo, is a teacher.(私の姉は教師で、彼女は東京に住んでいます。)

最初の文は、あなたには姉が2人以上いることを暗示しており、「東京に住んでいる」という情報でどの姉かを特定しています。2番目の文は、あなたには姉が1人しかいないことを示しており、「東京に住んでいる」というのは単なる補足情報です。まったく同じ単語でも、カンマの有無によって伝わるメッセージが完全に変わります。今日は、このカンマの役割をすっきりと整理していきましょう。

まずは2種類の関係節を区別しよう

関係節(relative clause)とは、whowhichthat などの言葉を使って、名詞の後ろにその名詞に関する情報を付け加えるものです。これには2つの種類があります。

  • 制限用法(defining:それがないと「どれ」を指しているのかが分かりません。不可欠な情報であり、カンマはつけません。
  • 非制限用法(non-defining:その名詞自体がすでに明確に特定されており、節は単なる補足説明です。前後にカンマを置きます。

今回の主役は非制限用法です。その核心となる考え方は、「その情報を取り除いても、文は問題なく成り立ち、何を指しているかも明確である」ということです。

次の2つの文を見てみましょう。

  • The book that I borrowed last week is overdue.(私が先週借りた本は返却期限が過ぎています。)
  • War and Peace, which I borrowed last week, is overdue.(『戦争と平和』は返却期限が過ぎています。ちなみに先週借りたものです。)

最初の文は、本がたくさんある中で「先週借りた」という情報を使って特定の本を指し示しているため、制限用法です。2番目の文は、本のタイトル(『戦争と平和』)ですでに特定されているため、「先週借りた」というのは単なる補足説明であり、非制限用法になります。

ルール1:非制限用法は必ずカンマで囲む

非制限用法は、文の途中に挿入された「ちょっとしたつぶやき(補足)」のようなものです。文の途中にある場合は前後にカンマを置き、文末にある場合は前にだけカンマを置きます。

  • My phone, which I bought last year, still works perfectly.(私のスマートフォンはまだ完璧に動きます。去年買ったものです。)
  • I gave the keys to Mr. Chen, who lives next door.(私は鍵をチェンさんに渡しました。彼は隣に住んでいます。)

覚え方:カンマに挟まれた部分を手で隠してみてください。残った文がそのまま通じ、意味も完結していれば、それは非制限用法であり、カンマの使い方は正解です。

  • My phone still works perfectly. ✓(補足説明を取り除いても、文は完全に成り立ちます。)

ルール2:非制限用法では that は使えない

これは多くの人が陥りがちな落とし穴です。ぜひ覚えておいてください。非制限用法で使えるのは who(人)と which(物)だけで、that は使えません。

  • Taipei 101, which opened in 2004, is a landmark.
  • Taipei 101, that opened in 2004, is a landmark.

言い換えれば、カンマの後に that が使われていたら、ほぼ間違いなく誤りです。that は制限用法の定番であり、カンマとは相性が悪いのです。

  • The restaurant that we tried yesterday was great. ✓(制限用法。カンマがないので、that を使っても問題ありません。)
  • Maru, who we met yesterday, was very kind. ✓(非制限用法。who を使用。)

コツ:まずはカンマがあるかどうかを確認します。カンマあり → who / which を使用。カンマなし → who / which / that のどれでも使えます。

ルール3:非制限用法の関係代名詞は省略できない

制限用法では、関係代名詞が目的格の場合、より口語的にするために省略することがよくあります。

  • The song (that) you played was beautiful. ✓(that は省略可能。)

しかし、非制限用法にはその自由はありません。中にある whowhich は、必ず残さなければなりません。

  • This song, which my dad loves, is from the 80s.
  • This song, my dad loves, is from the 80s.

理由はとてもシンプルです。非制限用法は補足説明なので、関係代名詞を省略してしまうと、その部分が主節とくっついてしまい、2つの文を無理やり繋ぎ合わせたように読めてしまいます。whowhich を残すことで、補足説明であることがはっきりと示されます。

ルール4:which は「前の文全体」を指すことができる

非制限用法には、もう一つ便利な応用例があります。それは、which を使って直前の内容全体(先行する文全体)を指すことができるという点です。

  • She passed the exam, which made everyone happy.(彼女は試験に合格しました。そのことがみんなを喜ばせました。)
  • He arrived an hour late, which annoyed his boss.(彼は1時間遅れて到着しました。そのことが上司を怒らせました。)

ここでの which は、「彼女が合格したこと」や「彼が1時間遅刻したこと」自体を指しています。この用法では which しか使えず、直前に必ずカンマを置きます。これをマスターすれば、「その結果どうなったか」を自然に付け加えることができるようになります。

違いをまとめた比較表

制限用法と非制限用法を並べて比較すると、違いが一目瞭然です。

  • カンマ:制限用法はつけない、非制限用法は必ずつける。
  • that の使用:制限用法は可能、非制限用法は不可。
  • 関係代名詞の省略:制限用法は目的格の場合に省略可能、非制限用法は省略不可。
  • 情報の性質:制限用法は「どれ」を特定するための不可欠な情報、非制限用法は「ついでに補足する」追加情報。
  • 節を取り除いた後:制限用法は何を指しているか分からなくなる、非制限用法は文がそのまま成り立つ。

最後に、もう一度例文を比較して感覚を身につけましょう。

  • Students who finish early can leave.(早く終わった生徒は帰ってもよい。)―― 制限用法。「早く終わった生徒」だけが帰ることができます。
  • My students, who are all very hardworking, finished early.(私の生徒たちはみんなとても熱心で、早く終わりました。)―― 非制限用法。生徒全員が熱心であることを、補足情報として付け加えています。

Loopy での練習方法

カンマのあるなしによる違いは、ルールを読んだだけでは忘れがちですが、実際の英文に何度も触れることで自然と身についていきます。Loopy では、非制限関係節をレベル別コースの会話や記事の中に盛り込んでいます。あなたのレベル(A1 から B1)に合わせて徐々にステップアップしながら、実際のコンテキストの中でどのようにカンマが補足情報を囲んでいるかを学ぶことができます。

  • 記憶曲線による復習機能が、忘れそうになった絶妙なタイミングで「カンマ + which / who」や「非制限用法では that を使わない」といった重要ポイントを出題し、効率的な復習をサポートします。
  • シャドーイング・音読機能を使えば、ネイティブスピーカーが非制限節を読む際のごく短い一時停止(ポーズ)が、カンマの位置と完全に一致していることが分かります。耳からリズムを覚えることができます。
  • 馴染みのない単語に出会っても、内蔵の辞書ですぐに調べることができ、例文を通じてこれらの文法の実際の使われ方を確認できます。

カンマ1つで意味が変わる。その見分け方のコツは、もう掴めましたね。少しずつ練習を重ねることで、英語を読むのも書くのも、よりスムーズで正確になっていくはずです。