無冠詞:theもaも使わないのはどんなとき?
a / an / theを学んだ後、多くの人が次の関門でつまずきます。名詞があるのに、その前に何も置かない文があることです。I go to school by bus.(私はバスで通学します。)という文では、schoolにもbusにも冠詞がついていません。文字が抜けているように見えるかもしれませんが、実はこれで正しいのです。
このように「3つの冠詞のいずれも使わない」ケースは、英語では**無冠詞**と呼ばれます。これには独自のルールがありますが、ルールは想像するほど多くありません。この記事では、最もよくあるいくつかのケースを一度に分かりやすく解説します。これを読めば、どの名詞が本来その前にあるはずの小さな言葉を必要としないのかが分かるようになります。
もし、a、an、theのどれを選ぶべきかまだ確信が持てない場合は、まず私たちの記事〈英語の冠詞 a / an / the:日本語にはない、だから最も忘れやすい小さな言葉〉を読んで基礎を固めてから、この記事の「つけない」ケースに戻ってくることをお勧めします。そうすればスムーズに理解できるはずです。
まずは大まかな方向性を掴む
無冠詞の最も核心となる考え方は次の1行です。「ある種類全体」や「抽象的な概念」について話しており、具体的に指し示して数えられるものを指していないときは、冠詞をつけない。
この考え方を頭に留めておけば、以下のどのケースも理解しやすくなります。
ケース1:複数名詞の総称
「すべての〜〜」や「ある種類全体のもの」について話すとき、名詞は複数形にし、その前には冠詞をつけません。
- I like dogs.(私は犬が好きです。)世界中の犬全般を指しており、特定の数匹について話しているわけではありません。
- Cats are independent.(猫は気ままです。)
- Children need a lot of sleep.(子供はたくさんの睡眠が必要です。)
比較してみるとよく分かります:
- I like dogs. ✓(犬という種類全体が好き)
- I like the dogs.(それらの特定の犬たちが好き、という意味になり、特定の数匹に限定されます)
どちらの文も正しいですが、意味が異なります。「犬が好き」という一般的な好みを言うときは、dogs を使えば大丈夫です。
ケース2:不可算名詞の総称
水、時間、お金、音楽など、1つ2つと数えられないものを一般論として話すときも、冠詞はつきません。
- Water is important.(水は大切です。)
- I don't have time.(時間がありません。)
I don't have a time.✗ - Money can't buy happiness.(お金で幸せは買えません。)
- She loves music.(彼女は音楽を愛しています。)
覚え方:自分に「これは1つ、2つと数えられるものか?」と問いかけてみてください。 数えられないもの(水、時間、幸せなど)を一般的に指すときは、冠詞はつきません。
ケース3:食事(三食)には冠詞をつけない
朝食、昼食、夕食を日常的な食事として話すとき、その前には冠詞をつけません。
- Let's have lunch together.(一緒に昼食を食べましょう。)
Let's have a lunch together.✗ - I had breakfast at home.(家で朝食を食べました。)
- What's for dinner?(夕食は何ですか?)
ケース4:スポーツ・球技には冠詞をつけない
「あるスポーツをする」と言うとき、スポーツ名の前には冠詞をつけません。また、通常は動詞 play と一緒に使います。
- I play tennis every weekend.(私は毎週末テニスをします。)
I play the tennis every weekend.✗ - They play basketball after school.(彼らは放課後にバスケットボールをします。)
- Do you like football?(サッカーは好きですか?)
ここで混同しやすいポイントがあります。楽器について話すときは、逆に the をつける必要があります。play the piano(ピアノを弾く)、play the guitar(ギターを弾く)。簡単な見分け方は、スポーツにはつけず、楽器には the をつけるということです。
ケース5:言語・教科には冠詞をつけない
言語や学問(教科)について話すとき、その前には冠詞をつけません。
- She speaks English and Japanese.(彼女は英語と日本語を話します。)
She speaks the English and Japanese.✗ - I'm learning Spanish.(私はスペイン語を学んでいます。)
- He teaches history.(彼は歴史を教えています。)
ケース6:交通手段で by を使う場合は冠詞をつけない
「ある交通手段で行く」と言うときは、by + 交通機関 を使い、その間に冠詞は挟まず、複数形にもしません。
- I go to school by bus.(私はバスで通学します。)
I go to school by a bus.✗ - They travel by train.(彼らは電車で旅行します。)
- We came home by car.(私たちは車で帰宅しました。)
1つの例外に注意してください。「歩いて」と言うときは on foot(徒歩)と言います。これは by ではなく on を使います。
ケース7:go to school や go to bed などのフレーズ
よく使われる一連のフレーズでは、名詞の前に冠詞をつけません。なぜなら、焦点を当てているのはその「建物(場所)」自体ではなく、「そこでする活動」だからです。
- I go to school by bus.(私はバスで通学します。)school は「勉強しに行く(登校する)という活動」を指します。
- She goes to bed early.(彼女は早く寝ます。)bed は「眠るという活動」を指します。
- He's at work right now.(彼は今、仕事をしています。)
違いを比較してみると分かります:
- go to school ✓ 登校する(学生として行く)
- go to the school その学校(建物)へ行く(例えば、保護者が懇談会のために学校に行く場合など、特定の建物を指す)
「その活動を行うこと」(勉強する、眠る、働く)を話しているときは、冠詞はつきません。一方で「具体的なその場所・建物」について話しているときにのみ the をつけます。
1秒で判断するためのコツ
次回、名詞に冠詞をつけるべきか迷ったときは、自分にこう問いかけてみてください。
「私が話しているのは、種類全体のこと、あるいは1つの概念、それとも習慣的な動作のことだろうか?」
- そうであれば → 多くの場合、冠詞はつきません(dogs、water、lunch、tennis、English、by bus、go to school)。
- 具体的なもの、数えられるもの、または相手がどれを指しているか分かっているものの場合は → a / an / the を使うようにします。
さらに、先ほど紹介した2つの簡単な分類方法を加えれば、日常会話の文はほぼカバーできるでしょう。
- スポーツにはつけず、楽器には the をつける:play tennis / play the piano。
- その活動をする場合はつけず、その場所(建物)を指す場合は the をつける:go to school / go to the school。
Loopyでの練習方法
無冠詞というものは、一覧表を暗記しても長くは記憶に残りません。本当に使いこなせるようになるには、実際の文章の中で何度も出会うことが大切です。Loopyのレベル別コースでは、have lunch、play tennis、by bus、go to school といった組み合わせが、あなたのレベルに合った会話の中に自然と組み込まれています。リスニング、シャドーイング、そして実際に声に出して話す中で、元から「冠詞がつかない」形に何度も触れることになります。
記憶曲線に合わせた復習システムにより、これらの文はあなたが忘れそうになったちょうど良いタイミングで再び現れます。これにより「冠詞をつけないのが自然な状態」が、徐々に意識せずにできる反応へと変わっていきます。不確かな単語に出会ったときは、内蔵の辞書を使って可算名詞か不可算名詞かをその場ですぐに調べることもできます。これこそが、冠詞をつけるべきかどうかを判断する重要な手がかりとなります。
まずは、毎日使える上記の例文から始めてみましょう。例文を見て、声に出して読んでみてください。次回話すときには、正しく使いこなせるようになっているはずです。